太祠

東京都世田谷に鎮座の扶桑教太祠

冨士山太祠
神道扶桑教太祠
全国冨士講総本部

御祭神
 本殿
大祖参神
天之御中主大神・高皇産霊大神・神皇産霊大神​
 相殿
​天照大御神
​月夜見大神
​木花開耶姫大神
​彦火瓊々杵大神
​天神地祇八百萬神

祖霊殿
​藤原角行霊神(冨士道開祖長谷川角行)
​伊藤食行霊神(冨士道中興元祖)
​村上光清霊神(冨士道第六代)
​宍野 半霊神(神道扶桑教初代管長)
​冨士道歴代先達

冨士道開祖、藤原角行師(長谷川左近藤原邦武、東覚角行)は、元亀三年(1752)六月三日冨士山頂に立ち「天地平安 萬人安福」を真願として冨士道をひらかれます。江戸時代には各地に冨士講が組織され、「八百八町に八百八講あり、講中八万人」と謳われました。当宮は明治十五年、冨士講を統合し明治天皇の勅裁を賜り、神道扶桑教として特立されました。
また、昭和三年御大典を記念し、全国冨士講睦が結成されました。
御祭神の大祖参神は古事記で最初に出現された神であり、すべての創造主として称えられ、偉大な御神威御神徳を以て私たちを導いて下さいます。また冨士山の守護神 木花開耶姫大神と彦火瓊々杵大神の曾孫が神武天皇であることから、縁結び・安産のご利益が授かれます。

松原のお富士さん
扶桑 富士塚

江戸富士塚は「八百八町に八百八講あり講中八万人」と謳われた冨士講や、江戸町民の富士山信仰の象徴でした。「松原のお富士山」と親しまれていた扶桑富士塚は江戸市中の富士講社が競って石碑を築きあげた高さ十メートルを誇る立派なものでありました。さらに、お胎内(洞窟)と池を設備し胎内参り(安産祈願)も賑わっていました。しかし昭和二十年五月二十日の空襲で華頂宮さま所縁の本殿はじめ境内建物は焼失し富士塚も延焼しました。
そのため富士塚は当局より立ち入り禁止を受け、取り壊しを余儀無くされました。 爆撃より七十一年の平成二十七年、全国富士講睦会結成八十八周年の記念事業として「松原のお富士山」を復興し「平成の富士塚」として造営いたしました。 (復興造営では現在の建築要件に合わせ、高さ三メートル七十センチ、実物の千分の一) 
富士塚の三大要件とされる「一、富士山の黒ボク石(溶岩)を使用する。二、頂上に浅間社(木花開耶姫大神)を祀る。三、登山道を配し登れる」を満たし、且つ西方には富士山の開祖 角行さまが修行をされた人穴(富士宮市)また八合目には蓬莱山亀の岩八大龍王社を配置した本格的な富士塚といたしました。(黒ボク石は七十年前に取り壊した残石と富士吉田市の富士山元祠に取り置いていた古いものを使用しました。また、伝統「空積み」技法により築かれました。現在では黒ボク石は採石禁止ですので、このような大規模な富士塚の造営は今後不可能と存じています。)
此度の復興造営では岡村耕治さま(鹿島建設)芝江貞徳さま(芝江組)小林保義さま(石積み工事)鴨志田潔さま(造園工事)山田賢二さま(石の店山田)小柴石材さま 辻村栄輔さま(胎内設備)はじめ多くの皆様のご尽力とご奉仕により造営が叶いました。深く深く感謝申し上げます。平成二十五年ユネスコが「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」として富士山を世界遺産登録し、これにより山梨、静岡のみならず江戸の富士講文化も再び見直されてきています。今後は此の「平成の富士塚」が富士信仰文化と江戸富士講の伝統を継承する拠点と成ることを期待しています。私達も四百五十年に渡り伝えられてきた富士信仰の祈りの姿を変えることなく後世に引き継ぐ努力を傾倒する覚悟です。皆様には一層のご教導を賜りますよう伏してお願い申し上げます。

八大龍王社

蓬莱山亀の岩八大竜王は冨士山八合目亀岩に湧く岩清水を護り、日本最高標に鎮座する龍神さまです。標高3150mのここから全国各地に等しく水の恵みを分け与えるため、別称「水配りの龍神」と称えられ日本の水を司る龍神さまの総元締めと崇められています。
さらに富士山の麓には白糸の滝、内八海、日本国内に外八海を配し、それぞれ龍神さまを祀り崇敬を集めています。
龍神さまは、昇り龍が私達の願いを天に届け、下り龍がご利益を運んで下さり霊験あらたに私達を見守ってくださります。

内八海
富士講で霊場とされる、富士山周辺の八つの湖。富士八海ともいう。仙瑞(せんずい)、河口湖、山中湖、明見湖(あすみこ)、精進湖(しょうじこ)、本栖湖(もとすこ)、西湖(さいこ)、四尾連湖(しびれこ)の八湖。富士八海は御開祖 藤原角行さまが修行した場所で、富士講が八海を巡る霊場です。
外八海
琵琶(びわ)湖、二見浦(ふたみがうら)、芦ノ湖(あしのこ)、諏訪(すわ)湖、霞ヶ浦(かすみがうら)、中禅寺(ちゅうぜんじ)湖、榛名(はるな)湖、桜ヶ池(御前崎(おまえざき)市)の八海をいいます。

​  ​​​​平成の富士塚造営委員長  ​野口  健
​  ​​​​富士山太祠宇主      ​宍野 史生

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